· 

社会人硬式野球クラブチーム その②

前回、私は現在社会人チームのお手伝いをしてると申しましたが、

私はかれこれもう30年近く、中学生の指導をしていました。

まあそれも間に高校生の指導なども入っていたのですが。

 

そんな中学生の指導をしてたある時、指導者同士で話をしていて、

「一徳さんの指導はレベルが高いというか、他の人と視点が違うというか、聞いた事ないようなことを言ったりするよね。中学生への指導者じゃないよね」と言われた事があります。

これ実は、指導を始めた30年ほど前にも同じようなことを言われた事があるのです。

 

これ、私にはどういう事か全く理解ができなかったのですね。

だって、中学生でも高校生でも大学生でも社会人でも、全く同じことをずっと言ってるつもりなのです。

各層のレベルの違いこそあれ、野球の本質が変わるはずはないので、違う事を言うはずがないのですが…。

 

で、どうしてそう思うのか訊いてみると、

「いや、だって今まで野球やってて、そんなん聞いた事ないっていう事を言うから…」云々。

私は「そりゃあんたか聞いた事ないだけで、そういう経験がないだけや。実際やってみたら納得するで」と。もちろん心の中で、ですが(笑)。

 

面白いですね。自分が知ってる事がその世界のすべて、と思う人が結構いるんですね。そんな訳ないでしょ、って思いますけど、野球の事に限らず結構多いですよ、こういうの。

自分自身が経験した事や自分自身で確かめて納得した事でなくても、昔に教えられた、或いは言われたことを全く疑問に思う事なく信じていると、それと違った話を聞くと「んなアホな」とか「んな訳ないやろ」なんて反応をするんですね。まあ誰でもそうでしょうけど。

 

私は昔から、言われた事をホントそうなんかな?と思う事がよくあって、それを時々顔に出すので先輩などから「この野郎」なんて思われた事も時々ありましたが、納得できない事をやるのはやっぱり嫌でした。

でもその感覚というか考え方というのは、自主自立とか主体性とかいうものにはとっても大事なものだと思っています。

 

まあ選手が成長すればいい事で、私のアドバイスなどもその成長過程のうちの一つなので、聞くか聞かぬかの選択は彼ら自身が行えばそれでいい事ですものね。

ゆえに私は「私の言うた事をそのままやるヤツはアホじゃ。参考にするならしてなんか自分のオリジナルを入れんかい」とよく言ってます。

 

なお、写真はその昔、河島さんの八尾ベースボールクラブでお世話になってた時代に、近畿リーグの強豪・和歌山大学野球部と試合した際のものです。
90番が私。